まつれづれぐさ

雨の日には傘を、晴れた日にはスニーカーを。そんな言葉を紡ぐことができる人に

ギャングではなく”メイト” ~ウォーカーのはなし~

こんにちは、りょうやです。

 

第1稿はぼちぼちの閲覧数で、、ありがとうございます。

第2稿まで、時間がかかった。

更新が遅いのは、電波のせいです。

悪いのは、電波です。

 

まあいい。さて、第2稿の話。

それは、僕がケニアで何をしているかに関係する話。

 

ソマリア、、、ギャング、、、

 

 

 

と聞いて、何を想像しましたか。

 

ソマリアと言えば、海賊。

 

 

 

ギャングと言えば

f:id:matsuooner:20180916151019j:plain

 

 

こんな感じでしょう。

 

実際は違ったりするのだけど、、、

 

ソマリア、、、ギャング、、、

キュってして、ソマリア人ギャング!

 

そんな彼らを対象に活動するのが、

僕が所属するNPO法人アクセプトインターナショナル・ケニア事業

NPO法人アクセプト・インターナショナル|テロと紛争のない世界を創る。

詳しくは↑をチェケラ!!

 

ミッションは「潜在的テロリスト」とも呼ばれるケニア・イスリー地区に住むソマリア人ギャングを同世代の仲間として受け入れ、社会を担うリーダーへと導くこと。

 

ギャングは生まれながらにして、ギャングなわけではない。背景と理由がある。

 

しかし、彼らはそのアイデンティティや境遇ゆえに、差別を受けたり、腐敗した現地警察の脅威にさらされたりする。

 

そんな彼らを受け入れる。

 

僕たちはギャングという言葉を使わない。

同世代、仲間という意味を込めて“メイト”と呼ぶ。

 

ギャングじゃなくて、“メイト”

よろしく!!!

 

 

Anyway、前置きが長くなったー

 

第2稿、今回はこのNPO活動中に出会った、ある“メイト”の話。

 

彼の名はウォーカー。

 

ケニア事業部がメイトを対象に行ったワークショップの参加者の1人だ。

ちなみに、このワークショップでメイトたちは

  1. 自分たちの身の回りの問題を考え
  2. その原因を分析し
  3. 解決に向けたアクションをとる。

 

2013年から行われているこのワークショップには今回18人が参加。ワークショップは5日間にわたって行われ、運営は日本人と現地人が協同。

参加者18人、日本人スタッフ6人、現地人スタッフ(元ワークショップ参加者)6人。

こんな感じ。

 

f:id:matsuooner:20180916150759j:plain

 

 

運営の話とかワークショップの詳しいこととかも色々あって書き記したいのだけど、今回の主役はウォーカー、君だ。

良かったな、ウォーカー。

自己主張の強い君は、さぞかししたり顔のことだろう。

 

ウォーカーのことを軽く紹介すると、、、

 

自己主張が強い

正義感に溢れてる

しきりたがる

背が高い

いっつも同じ、MA-1を着てる

時間を守る

写真やビデオに映るのはNG

そんなやつ。

 

よくしゃべるし社交的だから、すぐ仲良くなった。

1日目が終わった時に、連絡先も交換した。

早速チャットを送ってみたけど、返事はなかった。まあいい。

 

それ以降も、ワークショップに来て仲良く話した。

 

けど、帰ったらチャットするわ!!

 

とか言うくせに返信はなし。

 

まあいいだろう、(笑)

 

でも聞けば、大学に通ってるとか言うし疑うなら証拠出すわとかって言い出すし、態度も良いし、本当にギャンググループに属してるのか!?と思うやつ、(笑)

 

ワークショップ中も積極的に発言するし、意識も高かった。

 

けっこういろんな話をした。

ほぼ、サッカー関連だが。

 

そんなこんなで、ワークショップ最終日。

Celebration Ceremonyと称して、参加者全員に修了書を授与。

 

ウォーカーも修了書を受け取った。

すると、ウォーカーは修了書に書かれた名前を指さしながら、僕に「名前が違う」と言った。

 

ソマリア人って名前が長かったり似てたりするから、単純に間違えたのかと思った。

でも理由は違った。真相はこの後、すぐにわかった。

 

帰り際にウォーカーからもらった手紙。そしてその時に交わした会話。

そこにはメイトたちが置かれている状況とこのプログラムの意義が詰め込まれていたような気がした。

 

「俺は最初、このワークショップに参加することをとても恐れていた。お前たちのことを何も知らなかったし、俺の個人情報やアイデンティティをどこかに売られるんじゃないかと思っていたからだ。そんなことをされれば、危険な目に合う。

だから、偽名を使っていたし偽の連絡先を教えたんだ。すまない。

 

でもお前たちは違った。

この5日間でお前たちが俺たちにしてくれようとしていることとその意味が分かった。

 

このプログラムは俺の人生を変えてくれた。もっと色々なことを知りたいと思った。

 

このプログラムは、俺に多くの機会を与えてくれた。

そして、それは人生におけるゴールをより良いものへと変えてくれた。

 

本当の連絡先を教えるよ、いつでも連絡してくれ。

お前は俺の良い友達だ、ブラザー。」

 

なんだ、、、そうだったのか、、、

 

 

このプログラムが実際、どこまで大きな効果を発揮するかは未知だ。

18人にどれほどポジティブな変化を与えられたか、そしてそれがどのくらい持続するかも未知だ。

でも少なくとも、これは1つの成果ではないかと思った。

 

 

彼とは今後も親しくしていきたい。

彼の今後が楽しみだ。

 

彼だけじゃない。今回、多くのメイトと知り合った。

彼らとのつながりが長く続けばと思う。

 

ウォーカーの新しい連絡先にチャットを送ってみた。返事はまだない。

まあ、期待して待ってみよう。

 

 

 

ちょっと待て。俺が前に送ったチャットって誰に届いてたんだ?